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ダーウィンの悪夢2006/12/26

昨日は夜の11時から有楽町で徹夜仕事だったので、高梨裕理展を見た後、渋谷にまわって話題のドキュメンタリー映画「ダーウィンの悪夢」を見る。

暗い、つらい映画だ。全編が手持ちカメラで撮られただろうざらざらとした暗い画像。見ていて脂汗が出てくる。アフリカ、タンザニアのかつてはその生物多様性から「ダーウィンの箱庭」と呼ばれたヴィクトリア湖が舞台である。そこに放流されたナイルバーチという大型の肉食魚がすべての始まりだった。

今はその魚を加工して輸出することが、ヴィクトリア湖周辺の最大の産業となっている。EUについで第2位、3000トンを輸入する日本。外食産業、弁当屋、給食に出てくる白身魚のフライによく使われる。だからみんな食べたことがあるはずだ。

アフリカからやってきた魚とも知らずに。その代償が何なのかも。映画を見にいけなくても、HP http://www.darwin-movie.jp/ を見るだけでもその重さは伝わるし、私たちの生活が何に支えられているかがかいま見える。

イギリスのアフリカへの援助額を、同国のアフリカ諸国への武器輸出額が上回っているという話を思い出す。この映画でも行きに輸送機で武器を運び、帰りに魚を運ぶという話が出てくる。

鶴見良行の「バナナと日本人」は25年前に「グローバリズム」という言葉がいわれ始めるよりずっと前に、日本の食料輸入が原産地に何をもたらしているかを警告している。バナナもマグロもえびも木材も石油も。

少なくともスーパーマーケットできれいにラップにくるまれた商品の、外食産業のおいしそうな惣菜の裏側を知ることで、その悪魔に手を貸さないようにこころがけることは可能なはずだ。ただそれは輸入品をボイコットすればよいというような単純な話ではない。めぐりめぐって白身魚が武器に変わるような構造を断ち切るほかはないのだから。

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_ ショウビズ インフォメーション - 2006/12/31 20:14


 フーベルト・ザウパー監督

数百種の固有種のすみかで、“ダーウィンの箱庭”と呼ばれていたヴィクトリア湖に放たれた外来魚が巻き起こすドキュメンタリー。
カメラはナイルパーチ景気に湧く魚輸出業者と、新しい経済

_ Rolling Kids Blog - 2007/01/03 13:27

映画「ダーウィンの悪夢」を観た。見覚えのあるストリートチルドレンや娼婦たちがいた。 ドキュメンタリーであれ、映画というのは必ずある程度はフィクションであって、あるいは主観であるのだ。某監督の著作タイトルにあるように、ドキュメンタリーは嘘をつく、ということは常に頭の片隅にあって然るべきだろう。 アフリカの貧困に関心があるから、反グローバリゼーションに同意するからといって、この映画に対する嫌悪感を拭い去ることはできそうにない。そいつは偽善と言うべきか、何と言うべきかうまく言葉が見つからない。例えば、こんな話しを思い出す。とある国で援助活動をしている日本のNGOのAとBがあって、Aはその国から最も悲惨な境遇にある子供たちをひとりひとりピックアップして生活支援をする。Bは、特定のコミュニティの子供たちが自立した大人になれるように支援をする。どちらがよりよいかとここで断ずることはしないけれども、日本において圧倒的に支援金を集めることはできるのはAのタイプだという。誰が悪いわけじゃない。けれども、俺の嫌悪感は消し去ることはできない。 善悪を論じるつもりはまるでない。ただ時に立ち止まって、考えてみてほしいと思う。ひとつひとつの選択は必ず、生きるということに直結しているということを。そして、そいつが正しいかなんて、ときには、あるいはいつだって分かりっこないということを。 ダーウィンの悪夢の舞台、タンザニアのムワンザには、確かに厳然と貧困が存在するし、少し街を歩くだけで、ストリートチルドレンや売春婦に出くわすだろう。それでも、俺の知っているムワンザはそれだけではない。俺はあの街が好きだった。ムワンザは、決して危険な街ではない。娼婦たちだけでなく、昼には暑さでぐったりしているストリートチルドレンたちも、日が暮れると動き出し、街は活発になる。たいていの店では、残飯を狙うストリートチルドレンを無碍に追い払うようなことはしないし、お金を払って食事をしているお客もすすんでわけ与えたりしている光景を見るだろう。時々、韓国人のボランティアがストリートチルドレンを相手に、路上で青空教室をはじめる。向こうの角では、別の子供たちが合唱している。娼婦たちは一様にひどく陽気で、誘いを断っても急に冷たくなるようなことはあまりない。 街は笑顔であふれている。これは俺の主観だろうけど、ダーウィンの悪夢もまた、あきらかにザウパーの主観である。それも、おそらくは巧妙に計算された意図をもって。なんとも吐き気がしてくる。 映画の中で、ザウパーが仕掛けたことに関しては、根本氏や吉田氏の明快な指摘を読むといいだろう。...

_ soramove - 2007/02/10 11:28

「ダーウィンの悪夢」★★★
2004年、フランス=オーストリア=ベルギー

アフリカのヴィクトリア湖で捕れる豊富な魚は
地元の人の口には入らず、
ヨーロッパや日本に輸出されている。

衛生的にも管理された建物の中で
魚は処理され、飛行機で出荷されている。
...

_ [POT]Press Of showTa - 2007/02/17 19:02

Screen 07-05 07/01/24 「ダーウィンの悪夢」 シネマライズ