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熊本地震遭遇記 4月17日以降2016/04/17

17日(日) 
 昨夜は風が強く余震のように聞こえて熟睡できなかった。熊本で避難している人たちの心細さはどれほどか、車中泊が長引けば元気な人間でも参ってしまうだろう。まずは熊本に戻って屋根の手当て、家のなかの片づけの算段をしなければ。

 駆けつけてくれた姪の車でホームセンターへ行く。ブルーシートも大判のものが在庫していた。細めのロープ、紐、テープ類、思い切ってインパクトドライバーと造作ビスも仕入れる。明日はレンタカーを返して帰る予定だったが熊本空港が機能してないのと落ち着くまでは帰れないので飛行機はキャンセル、レンタカーは延長してもらう。

 東日本大震災以降、何か自分にできることはないだろうかと被災写真のデジタルレタッチ、福島県楢葉町の保護犬の預かり、saveMLAKプロジェクトへ参加したり、エンジンチェーンソーを手に入れ、災害ボランティアの技能講習を受け、小型建設機械の特別教育も受けた。それがなんだ、そこに自分が被災する側になるという視点をちゃんと持っていただろうか。今はただ母の家と生活のことしか考えていないのだ。

 やっと落ち着いて誰彼に連絡をするが、話しているうちに目頭が熱くなってくる。母が心配しているのは買っておいたしょうがの苗のことだ。

 横になってもいろいろ考えてしまって熟睡できない。雨漏りはどうだろうか、明日は一人で行くべきか。


18日(月)
 朝、一人で行こうかと話すが、ここにじっとしていても仕方ないし、可能なら日帰りでということで、母もつれて義姉と3人で行くことにする。幸運なことに近所に借りたレンタカーの支店があって乗り捨て割り増しはいらないというので返却して義姉の車で動くことにする。

 8時前に出発、高速も熊本県境を超えるまでは流れている、菊水インターの手前から渋滞。追い越し車線は緊急車両、救援車両優先、遅々として進まず一般車両は植木インターで一般道へ、3号線、一部を迂回、北バイパスへ、ずっと両方向とも渋滞している。

渋滞する九州道

 もうお昼も過ぎた、北バイパスを少しそれて通りすがりに見つけた陣内二宮阿蘇神社の駐車場で持参した握り飯を食べる。この辺までは一目で倒壊してるような建物はあまりないが、この近くの龍田西小学校では法面が崩れたりしているので見えないところの状況はわからない。北バイパスに戻り東バイパス、道路に面して一階部分が完全に座屈したビルがあり片側3車線が1車線に規制されている。分離帯に重機が入って下り側に迂回車線を作るようだ。だんだんダメージが大きい建物が目立つ。嘉島町の田園地帯に入ると農家であろう古いつくりの大きな家の被害が大きい。

嘉島町の住宅

 結局辿り着いたのは午後3時、7時間かかった。これで日帰りはあきらめて腰を据えるしかない。電気、ガスもOK、井戸水も濁りはない。屋根に上がってみると北側が大きく棟からずれ落ちている。雨漏りは心配したほどではなく天井に少しシミと板張りが少し濡れている程度だった。何しろ片づけて泊まれるようにするしかない。食事をどうしたかは覚えていないがあるもので何とかしたのだろう。倒れそうなものを避けて布団を敷き休む。

 この日着いてからは20時41分頃阿蘇で震度5強、21時18分頃直下で震度4、いつまで揺れるのか。


19日(火)
 朝から私は屋根の補修、補修といっても屋根の上に落ちずに残っている瓦をできる限り元に戻して、シートをかけ風で飛ばないように結束して重しを置いてと、丸一日屋根の上だった。
棟からずれ落ちた瓦

 母はまず畑。しょうがの苗を植えている。たぶん長い時間ここを離れて暮らすというのは地震の心配以上に、精神的にも肉体的にも悪い影響を与えるだろう。心配のないようになるべく以前のままに暮らせるようにもとどおりにするしかない。

配給のパンとバナナ

 時々、給水車が来ているとか、食料を配布するといった広報がある。義姉が取りに行ったが母の一人分だけとパンとバナナをもらってくる。市内は断水と都市ガスが来ないというので相当大変なようだ。お隣はプレハブのようなところに避難しているとのこと。近くのご実家は全壊だそうだ。近所では家の外のガレージなどにテーブルを出したり、シートで仮囲いをしたりしている家も多い。

 渋滞を避けて夜になって福岡に戻る。まだまだ通って片付けるしかない。


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